Delphi の名著 『Delphi 2.0J 32bit パワープログラミング』

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『Delphi 2.0J 32bit パワープログラミング』 (1997.1.1 Charles Calvert著、篠原慶訳 \7500)

delphi 2 unleashed

これ、もう手に入らないと思うけど、今でもたまにお世話になっている。本当に名著だと思う。なにがすばらしいかって、ただのハウツー本ではないところ。この姿勢は筆者の以下の言葉に表れている(ちょっと長いけど引用する)。

1.2.2 本書を有効に利用するには
 本書を読むにあたり理解しておいてほしい重要な点の一つは、本書は、Delphi の実行ファイルを最も迅速かつ簡単な方法で作成するための指南書ではないということである。本書にはその種の例を多く収めてあるが、簡単な方法ではなく難しい方法で実行ファイルを作る例も多数盛り込んである。
 では、なぜ必要以上に難しいことをするのか。
 それは、本書の目的が、表面下を深く掘り下げて、Delphi がどのように動作するのか、そしてときには Windows API がどのように動作するのかを示すことにあるからである。したがって、何かを行うための最も簡単な方法を示す代わりに、場所によっては Delphi の表面を徹底的にはぎとり、この精巧で高度な性能の表面下に隠れている複雑な機構を解明していこうと思う。

あと、VCL のソースは持っていたほうが良いとも書いてある。つまり、(本気で学ぶなら)Delphi 6 Personal では不十分だということ。本気で学ぶなら Delphi 以外を選びなさい、というツッコミは禁止。

ちなみに、原書は『Delphi 2 Unleashed』。『Delphi 4 Unleashed』 まで出ているはずだけど、邦訳されていない。たぶん。

復刊ドットコムで Delphi 本がいくつか復刊希望リストにあがっているけど、この本こそ復刊させるべきだと思う。ちなみに同サイトですでに復刊している、『Delphi オブジェクト指向プログラミング』も読んだのだけど、先にパワープログラミングを読んでしまっていたせいか、物足りなかった。もちろん、初めてな方にはオブジェクト指向?もおすすめ。

では、同書でとりあげられているすばらしいポイントをいくつか。これでもかなり絞った。絞らないと全部になっちゃう^^;。ちなみに、カッコ内はその内容にさかれているページ数

第2章 「Win32 での Delphi の型」 (40ページ)
第4章 「ポインタと PChar」 (30ページ)
第5章 「ポインタ、リンクリスト、メモリ」 (40ページ)
このあたりの基本をきっちりおさえている。ポインタと PChar は必読。

第6章 「例外」 (30ページ)
より安全なプログラムのために。

第9章 ? 第14章 (210ページ)
VCL に依存しない Windows API の解説。WinMain、WinProc、メッセージ、DLL、コールバックなどなど。

第22章 「オブジェクトと継承」 (35ページ)
第23章 「オブジェクト、カプセル化、プロパティ」 (30ページ)
第24章 「多態性」 (45ページ)
オブジェクト指向の基本。Delphi でどう使われているかの例。

第25章コンポーネントの作成 (35ページ)
第26章非ビジュアルコンポーネントの作成 (30ページ)
コンポーネント作成の基本。

第27章 ? 第30章 で OLE と COMの解説 (160ページ)
1997年の時点で、未来の主要な技術らしいので知っておこう、という話。

第31章・第32章 (95ページ)
DirectX を利用したグラフィックスの例。あくまで前章からの COM つながりで。さすがに古いかも?

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このページは、towofuが2006年1月26日 22:13に書いたブログ記事です。

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